資本市場を支えるもの
それは信頼の絆です

株式会社 資本市場研究所きずな
Fainancial Markets R&D KIZUNA
 
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株式取引超高速化のメリットを享受する為に (5月20日)
 東京証券取引所は、7月中旬より株式売買システム“arrowhead”の取引スピードを現在の2倍以上高速化して1ミリ秒以下に抑える(20日、日経)。この対応で、東証の売買スピードはニューヨーク取引所並になるという。
 一般に取引の超高速化は、流動性の向上をもたらし、市場参加者全体にそのメリットが及ぶとされているが、実際に超高速化対応する為には、直接の市場参加者のシステムの超高速化や取引情報を超高速に処理する為にアルゴリズムを利用する必要がある。所謂高頻度取引High-Frequency Trading(HFT)だが、この取引の目的は、大きく分けて次の2つになる。

○機関投資家やヘッジファンドなどが、注文を細分化したり、売り買い目的とは反対の売買を繰り返し行って、大口注文の取引コストを引き下げる。
○プロップハウスと呼ばれる裁定取引業者や証券会社の自己売買部門が、可能な限り短期間(取引リスクの極小化)で自らの利ザヤを稼ぐために行う。

また、上記の目的に沿ったアルゴリズムは、超高速で市場情報を判断し、超高速で売買注文の発注・取消しを行う必要がある為、東証のシステムに物理的に近い場所で情報処理される。これは東証のコロケーション・サービスにより、取引参加者である証券会社のアルゴリズムを取り込んだシステム設置が“arrowhead”の近くで可能となっており、またその証券会社のシステムの中に投資家のアルゴリズム取引を組み込むことも出来る(Direct Market Access=DMA取引)。

 HFTなど株式取引の超高速化は、IT技術の進歩であり、また人より早く情報を仕入れて、人より早く投資判断したいというのは、人でもシステムでも同じだろう。一体どこまで高速化が進むかという議論は専門家にお任せするとして、取引高速化のメリットが出来るだけ多くの市場参加者に及ばなければ、市場全体の発展には寄与しない。その為には、HFTなどに対抗するような取引・情報を個人投資家など非HFT利用者に提供するサービスが望まれる。

 一方、取引はシステムだけで成り立つのではなく、当然遵守すべき市場取引ルールがあり、大きくは金融商品取引法など法規制、そして取引所ルールから証券業協会ルールまで整備されている。
金商法でみると、市場における以下の行為は禁止されているし、売買注文を取り次ぐ証券会社もチェックしなければならない。
●不正行為の禁止(法第157条)=不正の手段、計画又は技巧の禁止。虚偽の表示若しくは重要な事実の表示を行わないこと。誘引目的での虚偽の相場の利用。
●風説の流布、偽計、暴行又は脅迫の禁止(法第158条)=相場の変動を図る目的をもって、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。
●相場操縦行為等の禁止(法第159条)=仮装取引、馴合い取引の禁止。取引を誘因する目的を持っての行為、不実表示や見せ玉などの禁止。など

ここで市場取引ルールを敢えてあげたのは、HFT取引が市場全体の6割近くに及ぶ米国や4割近くなっている欧州において、HFTを取り次ぐ証券会社の取引内容チェック強化が行政当局より求め始められている。(詳しくは、日本証券経済研究所、清水氏“高頻度取引をめぐる規制動向”2012年4月)
簡単に言うと、ヘッジファンドであろうがプロップハウスであろうが、その売買注文は取引所の直接参加者の証券会社を通じて発注される形(例えDMAによるHFTのアルゴリズム取引でも)になるので、その軒先を貸している証券会社がちゃんと不公正取引のチェックをしているか如何が問われている。

この不公正取引行為に対するHFTのアルゴリズムチェックも然りだが、一般の投資家がHFTなどに持つ最大の反感は、一部の関係者以外にアルゴリズム取引の実態が良く分からないことにも依る。せっかくの技術革新の結果、進展している超高速取引について、実態の把握と問題点の共有こそが市場参加者全体へのメリットの享受に繋がると考えるが、その為には東証などのこの分野の情報開示が進むことを期待している。

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リテール証券会社の変化と進化について (2月6日)
 筆者の主な仕事は、証券業務の実務的なことに関するコンサルティングですが、最近感じることは証券会社そのものが、元気がないことです。業界の方々とお話させていただくと、概ね先行きに対する悲観論が多く、中には終末論的なことをお話される方もいらっしゃいますが、本当にそうなのでしょうか。
確かに、上場している証券会社のディスクロージャーは内容や量・タイミング等に余り褒められたものではありませんし、野村や大和の直近の戦略はリストラが主体になっていて、決算説明資料を見てもとても明るい気持ちにはなれません。
 しかし、投資家が減少しているのでしょうか。上場企業の先行きに希望が持てないのでしょうか。
証券会社は、所詮市場の仲介者ですが、その両側は拡大したり発展したりする余地があるのに、仲介者だけが悲観論に浸っているのは少し滑稽かもしれません。
ただし、仲介者としての在り方について、時代の変化で今までのやり方とは違うことも求められてるのも事実です。

リテール証券の機能と抱える問題
個人投資家の姿  
過去取り組まれたリテール・ビジネス深耕のテーマ  
変化と進化への可能性  

☆リテール証券会社の変化と進化について 

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日本の発行市場(資本調達)の問題とライツイシューに関する期待と不安 (2月2日)
流通市場の売買システムや手法は、金融イノベーションにより進化していますが、日本の発行市場は制度疲労に陥っている可能性があります。
ライツイシューの様な新しいファイナンス手法が定着することで、今の投資家や企業のニーズに沿った発行市場に変化する契機となることを願っています。

金融危機後の発行市場について
市場機能の問題点について  
上場企業にとっての問題  
ライツイシューの概要と事例  
行政上の配慮
ライツイシューそれぞれのメリットと留意点
投資家からみた資金調達のポイント

☆日本の発行市場(資本調達)の問題とライツイシューに関する期待と不安 

(本資料は、127日に開催しました札幌証券取引所でのセミナー資料に若干内容を加えたものです。セミナー開催にあたり、関係者の皆様には多大なご負担をおかけしましたが、ここに深く感謝するとともに、より多くの上場企業が発行市場機能を十分に利用できるように願っております。)
 
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東証グループと大証の経営統合の要点 (1月6日)
 取引所の機能が強化されることは、その国の資本市場にとって良いことだと思いますが、取引所そのものはあくまでもインフラしにしかすぎません。それを使いこなすのは、企業であり投資家であるのは当然のことですが、インフラを直接動かしてしてのは市場参加者と言われる証券会社です。
市場機能の強化とは、結局直接のプレーヤーである証券会社まで及ばないと、投資家や企業が受けるメリットは良くわからないとも考えます。
とはいっても、グローバルな競争力を持つように取引所が強化されるのは、日本がアジアの中で成熟した資本主義国として生き残って行く為には必須です。その意味で、東証グループと大証の機能が統合されることを歓迎し、また期待します。

現時点での東証・大証の経営投合の要点をレポートしましたので、ご参考ください。
○統合スキームとその予定
○両取引所の統合における要点と想定される影響
○投資家や上場企業にとってのメリット
○証券会社として統合をどう捉えるか

☆東証グループと大証の経営統合の要点
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リテール証券会社上半期の動向 (12月6日)
 東証と大証が経営統合され、その後1年程度で現物市場が現東証へ、先物デリバティブが現大証へ市場統合される予定です。2014年は市場統合の目途になり、まだ随分先のことになりますが、これにより新取引所グループ(名称は日本取引所を予定)は、アジアのコアマーケットの確立を目指すとしています。
 日本の取引所もグローバルな事業戦略を持つのは良いことですが、市場は取引所インフラだけでは成り立ちません。当然、市場の参加者も強化されるべきですが、この市場参加者とは証券会社のことになりなす。
 この証券会社のうち、決算説明資料等から、国内のリテール証券の上期動向を纏めてみました。証券会社、特に個人投資家を相手にするリテール証券が強くなければ、その国の資本市場は強くならないと思いますので、今後の新しい時代にあった証券ビジネス戦略を期待したいところですが、・・・

リテール証券会社上半期の動向
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信用取引の状況と問題点・改善への動き-概略図(11月9日)
11月7日に解説しました表題の、概略図を公表します。

☆信用取引の状況と問題点・改善への動き-概略図

アルゴリズム取引の概要 (10月13日)

 東証のarrowheadの導入前に、高速売買のデモを見た時は少し驚いた。どんなに動体視力が良い人でも、目にも止まらぬスピード。ミリ秒なのだから当たり前だが、その高速性を実感できた少しの感動があった。

最近、高速化に対応しているというネット証券のある銘柄の板(売買値段の注文状況)を見てみた。アルゴリズム取引が入るような代表的な銘柄だから、板の変化も激しい。高速で値段が付いていくのが分かるが、時として1%ぐらい値段が飛んでいるように感じる動きもあれば、瞬時に板の状況が大きく変化する時もある。これだと、目で板を追うような売買は無理だろうと思った。

 新しい技術に対応する時には、それにあった手法が生まれるものだろう。アルゴリズムに対抗するにはアルゴリズムもあるだろうし、まったく別の売買手法は派生しても良い。アルゴリズム行うで株式売買を肯定するも否定するも良いのだが、アルゴリズムの使われ方や効果などを理解せずに議論するのも問題だろう。

現時点でのアルゴリズム取引に関する概要を纏めてみた。

・アルゴリズム取引の現状と目的

・アルゴリズムを構成する情報とその処理

・基本的なアルゴリズムの戦略

・アルゴリズム取引に対する期待と不安

 

☆アルゴリズム取引の概要



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オンライン・デリバティブ取引 (8月18日)
オンライン・デリバティブ取引という言葉は、現在使われていませんが、堅調に増加するFX取引、商品など個人の投資の多様化に対応するCFDなど、オンラインで取引を行うべき理由があります。
最近、株式市場の環境が厳しいこともあって、デイトレーダーという言葉は以前ほど聞かなくなりましたが、FXやCFDをオンライン上で使いこなす個人のアクティブなトレーダーの出現に期待したいと思います。
その期待を込めて、以下のレポートを公表いたします。

☆オンライン・デリバティブ取引
 ・オンライン・デリバティブ取引としてのFX取引など
 ・FX取引の仕組みと現状について
 ・CFD取引への応用と取引の現状
 ・それぞれのリスク管理としてのロスカット取引
 ・取引拡大への期待

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日銀によるリスク資産枠拡大 (8月7日)
経済が順調なときなら未だしも、証券業務は規制業種なので政策に大きく影響されます。
金融危機後、欧米の大銀行に対する行為規制や行動監視が厳しくなったのは、欧米の国民感情が背景にありますが、金融危機の原因とは縁遠かった日本の金融・証券は、グローバル競争周回遅れの回復チャンスでした。しかし、結果は金融・証券とも株価最安値圏にあります。この2年間の金融行政に関して規制強化ぎみに推移していたことが、想い起こされます。
 そんな中で、市場は日銀に頼り過ぎているのかも知れません。昨年10月、そして先週4日の追加の量的緩和策は、市場関係者の不安心理を大きく改善するものでした。また、4日の改善策には市場からのリスク資産買入枠の増額が盛り込まれていました。

○日本株価指数ETF買入枠0.9兆円→1.4兆円
○REIT買入枠1000億円→1100億円
買入期限は、平成24年6月→平成24年12月まで延長されています。

なお、先週は大震災以降となる週3度の買付が実施され、ETFの買入金額も増額されており、市場心理の下支えになっています。

☆日銀によるリスク資産買入結果(11月18日現在
 
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金融審議会再開への期待=日本の証券業は生き残れるか (6月25日)
金融危機以降、3年近くが経過しようとしていますが、この間証券や金融機関の株価は歴史的低水準にあります。つまり、日本の産業として証券や金融が、市場から評価されていないという事ですが、この間、市場そのものは大きく変わっています。

・株式の完全ペーパレス化
・取引の高速化対応
・商品など投資対象の多様化
・デリバティブ取引の拡大・進化 など

つまり、市場インフラや手法は進んでいるのに、それを使いこなすプレーヤーの不在で、日本の投資家が本当にメリットを受けるような仕組みに、日本の資本市場が進んでいるのかどうかといった疑念があります。

6月24日から始まった金融審議会「我が国金融業の中長期的な在り方に関するワーキング・グループ」では、日本の金融業が産業として成長戦略を描くことが出来るかどうかとの視点で議論されるようです。(日経)

中堅・中小及びネット証券が、生き残って行く為には自らの努力が必要なことは当然ですが、証券業が規制業種であることも事実です。
その意味で、証券行政の行方は各社にとって重要なことでしょうが、金融審議会での議論に、業者としての生き残り戦略を見つけて行かれる事を願っています。

【参考資料】我が国金融業を取り巻く内外の経済社会環境の変化
【参考資料】我が国金融業の中長期的な在り方についての検討

日本の株式市場に関する問題(5月19日)
 現時点での日本の株式市場に関する問題について、その全体像を俯瞰したシートを公表します。

☆日本の株式市場に関する問題の全体像
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